あるくテック

日々試行錯誤しつつ実践中

2018年度の『学び合い』

今年度も、専門学校の非常勤講師として授業をさせて頂いています。

昨年度から『学び合い』の授業スタイルを取り入れ、その効果を実感したため、今年度も継続しています。

『学び合い』については、提唱し研究をされている西川純先生のサイトをご参照ください。

http://www.iamjun.com/

 

授業のやり方を学生と決めてみる

『学び合い』の授業を実践しようとするとき、私が内心不安に思っていることがあります。それは、私が極力「講義をしない」ことを、学生が「教えていない・さぼっている」と思うのでは?ということです。

私の授業ガイダンスでは、アクティブラーニング型の授業のメリットやその基盤となる安心安全な授業環境について必ず話をしています。

でもどこか不安は残るのです。これは、私がまだ『学び合い』について初学者で知識や経験が足りないところから来るもののように感じています。

授業のやり方も学生に考えてもらおう

語弊があるかもしれませんが、私の授業の目的は「学生の成長」であって、決して『学び合い』の実践ではないのです。

そこで今年度は『学び合い』のスタイルの授業を体験してもらった後で、次回以降の授業を「一斉授業+実習」か『学び合い』かで学生たちに選んでもらうことにしました。

彼ら・彼女らが学びやすい方をやればいいか!と、講師としてはなんとも他力本願な戦法に出たわけです。 

結果は『学び合い』

『学び合い』スタイルを体験してもらったあと、どちらか良いかを挙手で聞いてみたクラスでは、「一斉授業+実習」に手を挙げた学生が一人もいませんでした。結果、どのクラスも短い講義と『学び合い』を組み合わせた授業を行います。

うまくいきすぎなんじゃないの?!

学生のためになると確信し、一大決心をして始めた『学び合い』が、学生達に好意的に受け入れられたことは大変嬉しく安心したのですが、、、心のどこかで「これってうまくいきすぎてない?私は何か見落としてるのでは?」と新たな不安が芽生えます。心配性なのでしょうか。

『学び合い』の西川先生のサイトには、

 『学び合い』は実に簡単です。分かってしまえば、今日から直ぐに実行でき、直ぐに子どもたちが変化します。学力が向上し、子どもたちの人間関係が良くなります。不登校だった子ども、学級に戻ります。特別支援の必要だと思われた子が、気にならなくなります。こんな夢みたいな事が、直ぐに起こります。

とあります。まさにこの状態なのでしょうか。

そしてこの文章は以下のように続きます。

ただし、今までのあなたの学んできた教材・指導法と決定的な違いがあります。それは切り売りが出来ません。根本となる考え方が理解して頂く必要があります。逆に、根本さえ理解すれば、後は自分で考えればいいだけです。教材毎に本を読む必要はありません。何かの技術を覚える必要もありません。

『学び合い』や学生の協力に支えられて現状はうまくいっているらしき私の授業ですが、私自身がより安心してそして確信をもって授業を進めるためにはもう少し私自身の勉強が必要なんだろうと感じています。

これはまだまだ先の話

専門学校にいらっしゃる非常勤講師の先生方は、実社会での経験を買われて呼ばれるわけで、教育学などを学ばれた経験は当然ないのです。現に私自身もそうでした。

私はともかくとして、他の非常勤の先生方はその道のスペシャリストの方々です。学生達が学ぶべき豊富で高度な知識と経験をお持ちです。

私は学生にプログラミングの初歩をはじめ、難しいけれど大事な概念であるオブジェクト指向プログラミングを理解させることに強い関心をもっています。

そのため以前は、私がブートキャンプ的な学生の基礎的な技量を挙げる授業を行って、スペシャリストの先生の授業への橋渡しができれば「みんなHappy!」で良いのではと、非常勤の立場ながらひっそり考えていました。

『学び合い』を加えて考えてみると、もっともっと大きな広がりも感じています。私が『学び合い』の知識を深めることが出来れば、授業に困難を感じている他の先生とまた違った協力ができて、「みんなもっとHappy!」になるのではと、またもやひっそりと思うのです。

引用記事の元ページはこちらです。

jun24kawa.jimdo.com

これから

しばらくしたら、再度授業スタイルの希望を学生にきいてみたいと思っています。その時には、どちらにも挙手をしていない学生(隠れ一斉授業派?)がいないか注意しておきます。

なぜかというと、そういう学生の要望をきちんと拾えてこそ、全員の成長とそして私の成長があると感じているからです。

・・・申し訳ありません。かっこよく言いすぎました。

・・・面白そうだからです。